引き続き、鬼毛箒(タイシ箒)7玉長柄箒作り。竹製のクサビを打ち込みます。このシュロほうきの完成時には竹のクサビは見えなくなります。クサビを打つのは箒をより長持ちさせる為です。
長年ほうきを使っていると、乾燥などにより柄竹や棕櫚が多少縮み、当初縛っていた銅線や麻糸がいくらか緩むことがあります。銅線や麻糸が緩むと棕櫚繊維が抜け落ちやすくなり、そうなるとやがて箒がバラバラに壊れてしまう恐れがあります。
製作時に全力で巻き締めた銅線や麻糸にさらにクサビを入れると、より硬く締まり頑丈になります。長年使われる棕櫚箒には経年変化で多少の素材の縮みが出ることを見越して、それでも出来るだけ銅線や麻糸が緩まないように、長くご愛用いただけるように、との先人達の工夫のひとつです。
- 鬼毛箒(タイシ箒)を合わせる
- 昔の棕櫚箒(江戸時代)3-木下蔭狭間合戦 石川五右衛門/絵金画