【棕櫚箒】棕櫚皮5玉手箒・上(じょう)の製作。意匠は銅線巻き、持ち手は黒竹。複数回選別し吟味した上質な棕櫚皮のよいところだけを切り揃え複数枚重ね束ねて箒を作ります。
画像2枚目に写っている白い紐は「引き紐」とよばれています。このように、引き紐に体重を乗せて力いっぱい仮締めしつつ、手を使って銅線や糸で縛る棕櫚箒の作り方は、江戸時代から変わらないといわれている伝統製法です。
この品質「上」手箒は、元々は私の師匠が学校掃除用に考案したものです。子どもが使うので丈夫で壊れにくい・軽量・掃きやすい、さらに低価格を実現するために試行錯誤して出来上がった構造・製法になっています。その後、学校用でなく家庭用の手箒として求められるようになり、品質面で少しずつ改良を重ねてきました。師匠の代からのロングセラーです。