製作風景-本鬼毛長柄箒
製作風景-本鬼毛長柄箒

先日、持ち手(柄)と「足巻き」の接合部は箒の構造上「要(かなめ)」と書いたのですが、具体的にどの部分の事かといいますと、上記画像の丸印と太い矢印で印した部分です。(画像は製作途中の棕櫚本鬼毛箒)

長くご愛用いただける丈夫な箒になるように、玉(束)を柄に固定し支えるために各玉から断続的に銅線を巻く「足巻き」の端と、柄に巻く銅線との隙間がなるべくあかないように銅線を硬く巻き締めていきます。

もし足巻きの長さが足りずに、足巻きの銅線の巻き終わりと柄に巻く銅線の間隔が長くあくほど構造的に弱くなり(銅線で硬く縛られていない棕櫚繊維は柔らかいので)、使ううちにズレや緩みが出やすくなるため、棕櫚箒作りの工程の中でこの接合部は最も神経を使う所です。