【棕櫚箒】棕櫚皮9玉長柄箒・特選作り。パーツとなる棕櫚皮の玉（束）をこしらえ、それらを棕櫚箒の形に組み立てる「箒を合わせる」工程。特別に選び抜いた質の高い棕櫚皮だけを使っています。意匠は銅線と麻糸巻き（リネン色）の組み合わせ。
「棕櫚皮箒」は名前の通り、棕櫚の木の幹から剥いた樹皮そのものを束ねて、穂先になる部分だけを繊維状にほぐした棕櫚箒です。画像の段階では、まだ穂先部分はほぐれていません。画像右上に重なっているのが皮箒の原料の棕櫚皮です。もちろん鬼毛箒（タイシ箒）・本鬼毛箒も棕櫚の樹皮が原料なのですが、皮箒との違いは、それぞれに適した原料皮の質の違いと、あらかじめ繊維状にほぐしてから束ねるか（鬼毛箒・本鬼毛箒）、木からはがした樹皮をそのまま束ねるか（皮箒）という製法の違いと、それぞれの皮質の違いによる耐久性・掃き心地の違いです。