あらかじめ選別しておいた棕櫚皮を左脇に山積みし、それをさらに吟味しながら【棕櫚箒】棕櫚皮5玉手箒(片手箒)・特選の製作。品質「特選」の皮箒の原料には、特別に厳選した棕櫚皮だけを使用しています。数十から数百枚の上質な棕櫚皮の中にわずかにある、肉厚があり丈夫で、交差した棕櫚繊維のキメが整い美しい色艶がある、そんな特別な棕櫚皮だけを選んで使います。
意匠は銅線とリネン色麻糸の組み合わせ、持ち手はヒノキ。棕櫚皮の良い所だけを幾層か重ね束ね、箒のパーツとなる玉(束)を作り、片手箒の形に合わせます(=組み立てます)。
各玉の足巻き(あしまき)の端と黒竹柄の接合部になるべく隙間が出来ないように注意しながら銅線で固定していきます。
この段階では箒の穂先部分は棕櫚皮を切りっぱなしたままの束になった状態で、まだ箒らしい形状にはほぐれていません。