短い黒竹柄を付けた【棕櫚箒】皮荒神箒3玉の製作。卓上用等の手元の掃除に使いやすいサイズの棕櫚小箒です。
荒神箒・小箒の製法は、大きなサイズの長柄箒や片手箒と基本的には同じですが、原料の棕櫚皮が異なります。皮荒神箒の原料は棕櫚皮のうち、当地域の職人の間で「スエマクリ(末マクリ)」とよんでいる皮で、幅・長さが短く肉厚で、繊維のキメが細かく色艶が美しい部位を厳選しています。画像1枚目が原料の棕櫚皮スエマクリです。
それを複数枚重ねてパーツとなる玉(束)を作り、 コウガイ(太い竹串) に通し箒の形に組み立てます(「箒を合わせる」工程)。
余分な棕櫚皮を包丁で切断。左右に余っているコウガイも鋏で切り落とします。
向かって右が穂先をほぐす前、左が穂先をほぐす仕上げ工程をした後です(まだ乾燥途中で少し濡れています)。仕上げ工程では穂先を濡らし、鉄製の熊手を使い、私の製法では、棕櫚皮の玉(束)の半分くらいまでほぐしています。柔らかな掃き心地に仕上がっています。
新たに棕櫚葉をモチーフにしたロゴマークを作成中。昔から家紋などで見られる棕櫚紋と実際の棕櫚葉を参考に手描きした文様を元に、パソコンでラインを整えたり葉脈を入れたりして微調整。このロゴマークは開業当初から頭には描いていたものの手が回らず、現在のロゴは自作の棕櫚箒のイラストと市販のフォントで仮に作ったものです。文字の部分も合わせて出来次第新しいロゴマークに変更します。