![製作風景-棕櫚の書道筆](http://blog.shurohouki.jp/wp-content/uploads/2020/02/20200212_shurohouki_700_525.jpg)
珍しい棕櫚製の書道筆の製作。棕櫚で作った筆は、一般的な筆とはまた違う個性的で面白い線が引けるそうです。今回は大作用の特大筆で、穂先は長く、かつ繊維は細くしなやかな質感、腕の動きが筆にダイレクトに伝わるように持ち手に竹を付けない共柄型、穂の形は一般的な筆の形になるよう作りました。
![製作風景-棕櫚の書道筆](http://blog.shurohouki.jp/wp-content/uploads/2020/02/20200212_2_shurohouki_700_525.jpg)
この書道筆の原料は、棕櫚皮荒神箒と同じ美しく長い「マクリ」皮です。これらは棕櫚皮製の座敷箒(長柄箒・手箒)に使う棕櫚皮とは異なり、当地域の職人の間で「スエマクリ(末マクリ)」とよんでいる皮で、幅が短く肉厚で、繊維が細くキメが細かく色艶が美しい部位を厳選しています。スエマクリは棕櫚の木の上部で採れる棕櫚皮です。今回は少なくとも30枚以上のマクリ皮を重ねています。
![製作風景-棕櫚の書道筆](http://blog.shurohouki.jp/wp-content/uploads/2020/02/20200212_3_shurohouki_700_525.jpg)
濡らして、熊手(くまで)を使い手作業で繊維をほぐしていきます。
![製作風景-棕櫚の書道筆](http://blog.shurohouki.jp/wp-content/uploads/2020/02/20200212_4_shurohouki_700_525.jpg)
自然乾燥を終え、棕櫚の書道筆が仕上がりました。