製作風景-【棕櫚箒】棕櫚皮の選別
製作風景-【棕櫚箒】棕櫚皮の選別

皮箒に使う棕櫚皮の選別。これらは長柄箒と片手箒(室内用の座敷箒)を作るための棕櫚皮です。大量に仕入れた棕櫚皮を1枚ずつ手に取り、ざっとチェックしながら、どの種類の棕櫚皮箒の、何番目の玉(束)に使うべき皮か判断し、分類して積み上げていきます。
棕櫚皮は木から剥がしただけの天然素材なので、山に生えていた時に出来た虫食い穴・湿気や紫外線による傷みや変色・収穫時の刃物傷などがあり、入荷した棕櫚皮の7割程はどこかに難があるため、表から見える所には使えません。傷物の棕櫚皮は原則捨てるのではなく、良い部分だけを切り込み、皮箒の玉の内側・芯に使います。この、皮箒の玉の中に入れる、長さを切りそろえた皮のことを「中入れ(なかいれ)」とよんでいます。