![棕櫚に雪](http://blog.shurohouki.jp/wp-content/uploads/2017/01/20170124_2_shurohouki_700_525-700x525.jpg)
昨日からの雪が降り積もって工房横の棕櫚の木も雪化粧です。移住するまでは和歌山は温暖な気候というイメージがありましたが、ここは高野山に近く少し標高が高い山間地なので、和歌山市や白浜など沿岸部と比べると気温が低く積雪量も多いです。
![棕櫚の木に雪](http://blog.shurohouki.jp/wp-content/uploads/2017/01/20170124_3_shurohouki_700_525-700x525.jpg)
上質な厚みのある棕櫚皮の生育には、肥えた土や日当たりのほかに、標高や冬の寒さも重要なのだそうで、冬に凍りつくほど寒い土地の棕櫚木は自分を守るために肉厚で密度の高い皮を付けるのだそう。工房周辺からもっと奥の標高の高い土地は、昔は良質な棕櫚皮が採れたそうです(残念なことに今はもう採れません)。同じ理屈で、暖かい土地で育つと目の粗い薄い皮が多くなるそうで、昔から標高の低い温暖な平野部などで採れる棕櫚皮は薄く目が粗く、棕櫚箒の原料には使えなかったそうです。今日は雪のためか何度か停電し作業は中断。こんな寒い日はどういう訳か、かつて地元の方々から教わった色々な話が思い出されます。
![工房の窓と雪景色](http://blog.shurohouki.jp/wp-content/uploads/2017/01/20170124_shurohouki_700_525-700x525.jpg)
工房から見る雪景色。季節外れのすだれは、太陽光の紫外線で室内の棕櫚原料を劣化させないように年中吊るしてあります(室内にはカーテンもありますが)。