続けて【棕櫚箒】鬼毛（タイシ）9玉長柄箒のパーツとなる玉（束）作り。
棕櫚長柄箒の玉（束）は一見どれも同じ太さ・厚みに見えますが、対になる各玉ごとに束の太さや厚み等を微妙に変えて製作しています。そもそも7玉長柄箒と9玉長柄箒とでは、基本となる玉の太さも異なります。11玉長柄箒も同様です。
1本の棕櫚箒を作るための基本的な決まり事は数多くあり、細かい事もすべて、そうすべき理由・根拠があります。そういった師匠から受け継いだ製法は、師匠だけでなくそれ以前の世代の職人さん達からずっと続いてきたものです。職人一人の命の長さを超えて蓄積・研ぎ澄まされてきた製法ですので、自分の安易な判断で変更・簡略化することなく大切にしていきたいと思っています。