今日は先日に続き、紀美野町内の小中学校掃除用の棕櫚皮5玉手箒・上の納品日で野上小学校へ行ってきました。これは紀美野町の事業のひとつです。町から町内5つの小中学校の子ども達に学校掃除用の棕櫚箒が贈られます。先生方のご協力のお陰で全校集会の時間を使わせていただき、棕櫚箒を通じてたくさんの子ども達に出会うことができました。前回と同様にこの箒の成り立ちと使い方の説明と、製作中の動画を見ていただきました。
今回も全校集会の写真は撮影できませんでしたが、帰り際に1枚だけ撮らせていただきました。
他画像は、10月にこれらの箒を製作した時にブログ未掲載だった写真をのせています。画像1枚目は穂先をほぐす前、画像2・3枚目は水で濡らして穂先を捌いた(さばいた)後の自然乾燥中の写真です。師匠の元ではいつも一度に数十本単位の箒を製作していましたが、独立後でははじめてで箒乾燥用の台が足りず、今回は画像3枚目のように手持ちのコンテナで簡易の台を作って干しました。
[補足]これら小中学校用に製作した「棕櫚皮5玉手箒・上」は、通常定番商品として製作している同じ型の手箒とは仕様や品質が異なるため、誰でも一目で区別がつくように、銅線だけでなく一部に黒麻糸を巻いた意匠で仕上げました。今回、学校用箒として出来るだけコストを抑えるため通常品には使わない黒竹を付け、小中学生のために軽量化することを重視し、棕櫚皮の量を通常よりも減らしたり特に軽い黒竹を選んだりしています。そのため通常品よりも耐久性では劣るかもしれません。師匠が数十年前に学校用の同型手箒を製作した際も、あえて通常品とは違う品質にした、と話してくださった事がありました。その当時の工夫や苦労話を参考にさせていただきました。