製作風景-【棕櫚箒】本鬼毛小手箒
製作風景-【棕櫚箒】本鬼毛小手箒

先日から工房の外は雪で真っ白。【棕櫚箒】本鬼毛5玉小手箒[階段箒]の製作。本鬼毛製の小箒は、小さいながらも本鬼毛長柄箒と同じ原料(手で1本ずつ抜き集めた本鬼毛・タチケ)・同じ技法で製作する本格的な棕櫚箒です。

製作風景-【棕櫚箒】本鬼毛小手箒
製作風景-【棕櫚箒】本鬼毛小手箒

画像2枚目手前に大きく写っているのは、吊るして自然乾燥中の棕櫚鬼毛(タイシ)ロング小型手箒。

今日は十日戎(とおかえびす)。天気が良くお昼頃には工房前の道路の雪が融けはじめたので、例年通り、弟子の頃に毎年師匠と歩いてお参りした神社へ新しい福笹(吉兆)をいただきにお参りしました。

製作風景-【棕櫚箒】本鬼毛小手箒
製作風景-【棕櫚箒】本鬼毛小手箒

仕上げ工程。鉄製の「熊手(くまで)」をかけ、本鬼毛製の仕上げ用小箒(仕上ブラシ)で梳かし整える「箒を磨く」工程。この後、穂先を切り揃え、自然乾燥。

この箒は5玉(束)で全長50cm程と、荒神箒・小箒の中では一番幅が広く長い箒です。それでも半柄の座敷箒で腰をかがめて使う片手箒(全長80cm前後)と比較すると小型なので「小手箒(しょうてぼうき)」という名で、また、家庭では階段の掃除によく使われるので「階段箒」ともよばれます。
それ以外にも農家さんが野菜の種や豆を集めたり、製茶業の方が製茶の際に茶葉を集めるの等にも使われています。棕櫚荒神箒・小箒類の使い道・使い方に決まりはありません。