製作風景-【棕櫚箒】本鬼毛手箒-片手箒
製作風景-【棕櫚箒】本鬼毛手箒-片手箒

特注の【棕櫚箒】本鬼毛7玉手箒(片手箒)の製作。「箒を合わせる(=組み立てる)」工程。意匠は銅線巻き、持ち手は黒竹。

これら本鬼毛箒の原料繊維は、あらかじめ毛ごしらえ・自然乾燥した棕櫚繊維(未選別の棕櫚繊維=タイシ)束の中から本物の本鬼毛・タチケを手で1本ずつ抜き出し揃えたもの。本鬼毛・タチケは、1枚の棕櫚皮を構成する数多い繊維の中に数本だけある特別太く丈夫で美しい棕櫚繊維。本鬼毛・タチケを主原料にすれば、摩耗に強く、掃き心地が良く見た目も美しく長持ちする棕櫚箒「本鬼毛箒」になります。箒1本分の本鬼毛・タチケを繊維1本から選別する工程は熟練でも長い時間が必要で、1本の本鬼毛箒の製作時間と同じかそれ以上の時間がかかります。

この後、水で濡らし鉄製の「熊手(くまで)」をかけ、短い毛や抜け毛などを取り除き毛流れを整えたら、本鬼毛製の仕上げ用小箒(仕上ブラシ)で梳かし整える「箒を磨く」工程。その後、穂先を真っ直ぐに切り揃え、自然乾燥。