近年、お問い合わせの多い「犬猫用・ペット用」の棕櫚箒や棕櫚ブラシについて。今のところ当店では 「犬猫用・ペット用」 などに用途を限定した棕櫚箒や棕櫚ブラシの製作はしていません(今後製作することはあるかもしれません)。しかし、棕櫚箒の中でも特に「荒神箒・小箒」の使い方は昔から自由で、同じ小箒が様々な場面で多様な使われ方をしており、我が家でも棕櫚荒神箒を犬に使用していますので、一例としてご紹介します。

棕櫚皮荒神箒3玉共柄-サイズ小
棕櫚皮荒神箒3玉共柄-サイズ小

我が家では犬のブラッシングに画像1枚目の棕櫚皮荒神箒(3玉共柄・サイズ小)を愛用しています。私がこの荒神箒を愛犬用に選んだのは、棕櫚鬼毛に比べ、棕櫚皮は繊維が細く柔らかいこと(人の肌を掃いても痛くないほど柔らかい)、大・中サイズにしなかったのはブラシとしてある程度の穂先の強さを期待したこと(小サイズは銅線で縛った箇所から穂先まで5cm程と短いぶん、穂先がしっかりしている気がする)、愛犬は9kg程と小柄なので小サイズでもいいかと思ったこと、価格が安いこと(犬用なので)などの理由からです。

棕櫚皮荒神箒でブラッシング
棕櫚皮荒神箒でブラッシング

抜け毛対策のメインには金属製のブラシを使用しています。棕櫚皮荒神箒は補助的なブラシとして使用しています。手で撫でるのと同じように、棕櫚皮荒神箒でブラッシングすると抜け毛が集まり、犬もとても気持ち良さそうに寝てしまいます。よいスキンシップになっていると思います。

いつも気持ちよさそうです
いつも気持ちよさそうです
棕櫚箒に毛が絡み取られています
棕櫚箒に毛が絡み取られています

ブラッシング後、箒に抜け毛がたくさん絡み取られています。使用後は箒に付着した毛を綺麗に取り除いていきます。そのお手入れ作業はとても簡単です。

棕櫚箒の穂先を指でこすります
お手入れ-棕櫚箒の穂先を指でこすります

箒に絡んだ抜け毛の除去方法です。穂先を指の腹で一方向に何度かこすると、箒に絡まった抜け毛が自然に浮き上がってきて穂先表面に集まってきます。

お手入れ-箒に入り込んでいた毛が浮いて出てきます
お手入れ-箒に入り込んでいた毛が浮いて出てきます

上の画像のように、抜け毛が箒の中からどんどん湧き出してきて穂先表面に集まります。どうして指でこするだけで箒の中に入り込んだ毛が表に出てくるのか、いつも不思議に思うのですが、私には難しい事は分かりません。棕櫚箒とはこういう性質の箒なのです。

お手入れ-出てきた毛をつまんで捨てます
お手入れ-出てきた毛をつまんで捨てます

集まった抜け毛を指でつまんで捨てます。指で引っ張ると毛は簡単にとれます。

お手入れ-さらに指でこすり浮いた毛を取ります
お手入れ-さらに指でこすり浮いた毛を取ります

さらに何度か指でしごくようにこすり、浮いた毛を捨てる作業を繰り返します。この作業は外や、ゴミ箱や塵取りの上でしています。

簡単なお手入れでかなり綺麗になりました
簡単なお手入れでかなり綺麗になりました

ある程度綺麗になりました。上の画像程度に綺麗になるまで1分もかかったかどうか、です。

ご参考までに、我が家では犬用のブラシとして、この荒神箒以外に棕櫚束子(たわし)も使うことがあります。自宅用に自作した棕櫚束子には不格好な出来損ないがあり、その有効活用ができればと思い使っています。実際に使ってみて、束子はブラッシングがしやすく抜け毛をよく絡め取り、どちらも犬は気持ち良さそうにしており喜んでいると思います。使用後のお手入れ・後片付けに関しては、上述の通り棕櫚皮荒神箒は付着した抜け毛が簡単に取れるので、つい、いつも棕櫚皮荒神箒ばかりを使ってしまいます。なぜか自作の棕櫚束子に絡み取られた愛犬の抜け毛は、棕櫚皮荒神箒と同じように簡単には除去できません。自作の出来損ないの束子だから抜け毛が取れにくいのかもしれません。犬種や毛質によっても向き不向きがあるかもしれません。