この2か月あまりは連日、原料に棕櫚繊維を使った本鬼毛箒と鬼毛箒(タイシ箒)の製作が続きましたが、明日からは棕櫚皮の手箒(片手箒)を作る予定ですので、その準備をします。作業場の棕櫚鬼毛を片付けて、あらかじめおおまかに選別しておいた上質な棕櫚皮を山積みし、さらに吟味していきます。
画像に写っているのが棕櫚皮箒の原料の棕櫚皮です。元は棕櫚の木の幹を覆っていた木の皮を1枚ずつ剥がして乾かしたものです。 原料産地の色々な棕櫚の木の幹から採取された皮が集められ出荷されてきます。棕櫚皮を近くで見ると、艶のある茶色の細い繊維が密に交差していて、まるで天然の布地かメッシュのようです。
棕櫚皮はそれぞれ大きさ・硬さ・厚み・色や質感などが異なり個性があります。それらを見極めて適材適所に用いて1本の棕櫚皮箒を製作すると、別々の木から採取された棕櫚皮を使っているとは思えないくらい自然な佇まいの箒になります。そんな箒を目指して棕櫚皮を選んでいます。
- 棕櫚箒-鬼毛箒=タイシ箒の玉作り
- 棕櫚箒-皮5玉手箒作り