製作風景-【棕櫚箒】本鬼毛荒神箒
製作風景-【棕櫚箒】本鬼毛荒神箒

引き続き【棕櫚箒】本鬼毛5玉小手箒[階段箒]作り。
あらかじめ棕櫚繊維の中から手で1本ずつ抜き集め揃えた「本鬼毛・タチケ」を束ねて玉(束)をこしらえ、箒の形に組み合わせていきます。

製作風景-【棕櫚箒】本鬼毛荒神箒
製作風景-【棕櫚箒】本鬼毛荒神箒

画像2枚目、白い紐「引き紐」に体重を乗せて仮締めしながら銅線を硬く巻いていきます。引き紐で仮締めしながら手を使って糸や銅線で縛る棕櫚箒の作り方は、江戸時代から変わらないといわれている伝統製法です。

製作風景-【棕櫚箒】本鬼毛荒神箒
製作風景-【棕櫚箒】本鬼毛荒神箒

画像3枚目、製作の終盤、余分な長い毛を包丁で押し切ります。使う刃物はよく切れる扱いやすい包丁なら何でも良く、私は出刃包丁を愛用しています。

製作風景-【棕櫚箒】本鬼毛荒神箒
製作風景-【棕櫚箒】本鬼毛荒神箒

画像4枚目、竹を削って作ったクサビを打ち込み、ペンチで余分な部分を折り取っているところです。
製作時に全力で巻き締めたところにさらにクサビを入れると、より硬く締まり頑丈になります。長年使われる棕櫚箒には経年変化・乾燥等で多少の素材(棕櫚や柄竹等)の縮みが出ることを見越して、それでも出来るだけ銅線や麻糸が緩まないように、長くご愛用いただけるように、との先人達の工夫のひとつです。