棕櫚箒作りに必要なコウガイ(太い竹串)が足りなくなったので、数年前に山から切り出し乾燥させておいた孟宗竹を割って作ります。鋸で切った孟宗竹を鉈(なた)で割り、小刀で削り、火で炙って油抜きします。
続いて、本鬼毛箒の原料となる本鬼毛の選別。「選別していない棕櫚繊維(=タイシ)」束の中から、本鬼毛箒の原料となる本物の鬼毛(本鬼毛・タチケ)を1本ずつ抜き出し、分類しながら揃えていきます。
棕櫚は自然素材なので、元々の棕櫚皮繊維に含まれる本鬼毛の数や質や長さが異なります。
このところ何日も選別を繰り返してきましたが、どうも、長く上質な本鬼毛の数が少ない棕櫚繊維(=タイシ)に当たってしまったようで、時間が経過するばかりで、なかなか必要な量の本鬼毛が集まりません。
毛ごしらえの時からあらかじめ見当をつけて棕櫚繊維を選んでいたのですが、まだまだ素材を見極める力が足りなかったようです。