製作風景-【棕櫚箒】他社製の鬼毛箒の修理
製作風景-【棕櫚箒】他社製の鬼毛箒の修理

昨日に引き続き、鬼毛箒(他社製)の修理をします。
いったん完全分解した玉(束)を修繕して縛りなおし、再び元の棕櫚箒の形に「合わせ」(=組み立て)ます。
画像は、ほぼ修理を終えて余分な棕櫚繊維を包丁で切断しているところです。この後、竹製のクサビを打ち込む等して、仕上げ工程・自然乾燥へ移ります。

今回の修理は他社製の棕櫚箒といっても、かつて私の師匠の工房で作られたものです。他の工房で作られた鬼毛箒の修理も何度もさせていただいていますが、師匠の工房で使われている原料の棕櫚繊維の質の高さと、表から見えない内側まで丁寧に作られているということを改めて感じました。
同じ「棕櫚鬼毛箒」といっても工房や作り手により品質は大きく異なります。原料の選び方、使い方、加工技術などどれかが未熟だと、出来上がりの見た目の良し悪しだけでなく、すぐに壊れてしまったり掃きにくかったり不具合が出てしまいます。

こちらは修理完了後の画像です。

製作風景-【棕櫚箒】他社製の鬼毛箒の修理
製作風景-【棕櫚箒】他社製の鬼毛箒の修理
製作風景-【棕櫚箒】他社製の鬼毛箒の修理
製作風景-【棕櫚箒】他社製の鬼毛箒の修理
製作風景-【棕櫚箒】他社製の鬼毛箒の修理
製作風景-【棕櫚箒】他社製の鬼毛箒の修理

以下の画像2枚は修理前の同じ箒です。今回はご依頼主の希望により、元々使われていた皮革用のポリエステル糸部分は蝋引き麻糸に差し替えて修理しました。

製作風景-【棕櫚箒】他社製の鬼毛箒の修理
製作風景-【棕櫚箒】他社製の鬼毛箒の修理
製作風景-【棕櫚箒】他社製の鬼毛箒の修理
製作風景-【棕櫚箒】他社製の鬼毛箒の修理

続けて【棕櫚箒】本鬼毛9玉長柄箒を作るために、本鬼毛箒の原料となる本鬼毛の選別。

製作風景-【棕櫚箒】本鬼毛長柄箒
製作風景-【棕櫚箒】本鬼毛長柄箒