棕櫚の鍋敷き
棕櫚の鍋敷き

しばらく本鬼毛の選別工程が続きますので、久しぶりに棕櫚で出来ている物をご紹介します。棕櫚の鍋敷きです。
画像は、長年愛用していたワラやイグサなど植物で編まれた市販の鍋敷きを参考にして棕櫚で自作したものですが、同じような棕櫚製の鍋敷きは市販もされているようです。
画像の鍋敷きの材料は棕櫚だけで、作り方は、棕櫚をふっくらした高さの輪っかに形作り、それを芯にして、周囲に棕櫚縄を(左の物は)巻いたり(右の物は)編んだりしています。
当初はそれまでの鍋敷きが壊れて必要に迫られ作った物でしたが、実際に使ってみると、棕櫚素材は水に強く汚れが目立ちにくい色合いなので、鍋敷きという用途に向いていると思いました。芯材まで100%棕櫚なので、何か飾りを刺してリースのようにも出来るかな、とも思います。
今、こちら和歌山県海草郡に伝わる「しゅろの歌」という歌をふと思い出しましたので、また近いうちにしゅろの歌について書きたいと思います。かつて当地域で身近な植物だった棕櫚が、生活にどれほど役立ち愛されているかを歌ったものです。

今日も本鬼毛箒の原料となる本物の鬼毛(本鬼毛・タチケ)を、毛ごしらえした棕櫚繊維の中から手で1本ずつ選別し分類する工程と、本鬼毛9玉長柄箒の玉(束)作り。

製作風景-【棕櫚箒】本鬼毛の選別
製作風景-【棕櫚箒】本鬼毛の選別

(画像1枚目のガラスのティーポットは、新潟県の硝子工房クラフト・ユー製です。)