製作風景-【棕櫚箒】本鬼毛の選別
製作風景-【棕櫚箒】本鬼毛の選別

本鬼毛箒の原料となる本物の鬼毛(本鬼毛・タチケ)を1本ずつ選別し分類する工程。左手に持つ選別前の棕櫚繊維(タイシ)の中から右手で1本ずつ本鬼毛・タチケを抜き、後で使いやすいように質や長さごとに分類して揃えていきます。
鬼毛を抜いた後に左手に残る細く柔らかい棕櫚繊維も無駄にはなりません。それらは別種の棕櫚小箒の原料に生かします。

昔は鬼毛選別後に残る細く柔らかい棕櫚繊維は二番毛とよばれ、箒職人から棕櫚たわし職人さんが買い取って棕櫚たわしに加工したり、棕櫚紐職人さんが棕櫚紐に加工したりしていたそうです。二番毛からはとても良質な棕櫚たわしや棕櫚紐が出来たそうです。今は地元でたわしや紐を作る職人さんも少なくなり、また、私はひとりで製作しているので出来る二番毛の量が少なくすべて自分で小箒に活用するため、残念ながらそういった機会がありません。